こんにちわ。橋本です。
今回もLDL 低比重リポタンパクのお話です。
LDLは「悪玉じゃない」「コレステロールでもない」
問題が起こるとすれば、
酸素とくっついて「酸化LDL」になった時で
それはちょうどゲスとくっついてゲス化ベッキ―になると
仕事に支障がでて問題になるのと一緒だと前回話しました。
LDリポタンパくんがどのように酸化するのか
今回お話しようと思います。
よかったら聞いて行ってください。
体液が酸性に傾くとLDLが酸化しやすい。
と前回話しました。
体液を酸性に傾ける物質はいくつもあります、
なかでも重要なのが水素イオン:H+。
単体で存在している水素が多いと体液は酸性に傾きます。
そのため体内では酸性度を中和するため
水素化合物をつくり、水素イオンを減らします。
この時出来る化合物で有名なものが
H2CO3(炭酸)、H2O2(過酸化水素)です。
過酸化水素は、消毒液オキシドール(過酸化水素水)で有名ですね。
二酸化マンガンを放り込むと酸素を放出するヤツです。
ちなみに石灰石を放りこむと二酸化炭素を放出するのは塩酸です。
ここは理科のテストによく出ます。
「おまえら全部消毒だぁ~~~!! ヒャッハ~~~!!」
活性酸素の一種である過酸化水素はテンション高く体を駆け巡ります。
過酸化水素と出会ったLDリポタンパくんは
すばやくその酸素をひとつ奪い取ります。
酸素をひとつ失った過酸化水素H2O2は、H2Oとなり
すっかりおとなしくなります。
そして、LDリポたんぱくは酸化するのです。
水素イオンが増え体液が酸性に傾く。
酸化を中和するために水素化合物が出来る。
そのとき活性酸素が出来る。
活性酸素を不活性化するためにLDLが酸化する。
というわけです。
もしLDリポタンパくんが酸化しなければ、
過酸化水素は人の細胞を傷つけていたかもしれません。
自分が酸化することでまわりの酸化をおさえたLDL。
彼を「悪玉コレステロール」と呼ぶことに私は反対です。